ラムと黒糖焼酎の違い
原料が同じサトウキビで、かつ、同じホワイトスピッツということで、何もかも全く同じなのではないかと思われがちですが、少し違います。
発酵過程で、
- 黒糖焼酎は、米こうじを使う
- ラムは、サトウキビの糖を使う
という点があります。
それともう一つ、ラムのほうが高い酒税がかけられています。
(ラム=「酒税法上のスピリッツ」に分類される)
蒸留酒としてサトウキビを原料に使うと、黒糖焼酎も酒税法上「ラム酒」になってしまうのですが、戦時中、米軍の支配下にあった(米兵に好まれ飲まれた)奄美諸島で作られるもののみ=「黒糖焼酎」となります。
つまり、安い酒税である「焼酎」として販売してよい、ということになりました。
とはいえ、奄美も過疎化が進み、サトウキビを作る農家の減少から、沖縄や他国からサトウキビを仕入れて「逆輸入黒糖焼酎」を生産しているのが現状です。
もし、奄美諸島にダイビングなどでお出かけの際には、ぜひ、この歴史的背景と現状を知った上で、黒糖焼酎を口にしてみてはいかがでしょうか。
ラムとの微妙な味の違いも分かると思います。